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米軍向けAI戦闘機を開発する企業との出会い

by Thomas

人工知能が主流になる兆しであると同時に、スカイネットが誕生する可能性でもあるが、防衛関連企業は未来の戦場でAIを活用しようとしている。無人戦闘機XQ-58A(通称ワルキューレ)を開発したクレイトス・ディフェンス・アンド・セキュリティ・ソリューションズもそのひとつだ。

ワルキューレは実験的なステルス戦闘機で、2019年に初めて人間なしで飛行した。クレイトス・ディフェンスによると、XQ-58A戦闘機は先月、他の米空軍機と編隊を組んで飛行し、直近の飛行に成功した。

画像: XQ-58A and F-16 Together in Flight/Kratos Defense

画像: XQ-58A and F-16 Together in Flight/Kratos Defense


忠実なウイングマンとして、XQ-58は拒否された環境で交戦するオフボード兵器として採用することができ、(人間の)戦闘機パイロットはより脆弱な位置にとどまり、脅威から離れることができる」とクレイトスの無人システム部門社長スティーブ・フェンドリーはTCNに電子メールで語った。

当初は電気通信サービスを提供するWireless Facilities Incorporatedとして1994年に設立され、サンディエゴに拠点を置く同社は2007年にKratos Defense & Security Solutionsに社名を変更した。同社は米国政府、特に米国国防総省へのサービス提供に重点を移した。

6月、クレイトス・ディフェンスは人工知能開発企業のシールドAIを起用し、ヴァルクライエにAI飛行士を統合して戦闘機の能力を向上させ、米軍向けにインテリジェントで、うまくいけば米納税者にとって手頃な価格のAIオプションを開発した。

フェンドリーは、国防総省がどのようなセキュリティ・プロトコルを要求しているかは明言しなかったが、クレイトスは無人航空機や資産に対して国防総省の基準に従っており、物理的およびデジタル・インターフェースの両方に対して複数レベルの米国政府のセキュリティ対策が実施されているとTCNに語った。

「ワルキューレは戦術的なUAS技術と手頃な価格のパラダイムを変えようとしている。「我々は、XQ-58が米軍各部隊のための実戦運用可能な戦術的(Uncrewed Aircraft System)システムにおいて主導的な役割を果たすことを期待しており、我々の現在のプログラムと内部努力はその道を切り開くものである。

無人航空機(Unmanned Aerial Vehicle、UAV)とは、パイロットを搭載する必要のない航空機やドローンを指す。一方、Uncrewed Aircraft System(UAS)とは、地上管制ステーション、ソフトウェア、通信システムなど、UAVを独自に支援・制御するシステム全体を指す。

Image: クレイトス・ディフェンス

Image: クレイトス・ディフェンス


「これらの各分野に関わる技術は急速に進化しています」とフェンドリー氏。「しかし、本当の焦点は、特定の作戦任務の適切な組み合わせにあり、複数の技術の現状を活用して、これらのシステムが戦闘員に与える攻撃力と防御力の大幅な向上を検証し、実証することである。

フェンドリー氏によれば、国防総省はAIと無人システムの実装と運用準備に焦点を当てたプログラムをいくつか持っており、今後も作業が活発化するという。

水曜日、国防高等研究計画局(DARPA)は、AIの脆弱性を特定し修正するためにAIの優秀な頭脳を活用することを目的とした2年間のAIサイバーチャレンジの開始を発表した。一方、米国防総省は、軍もジェネレーティブAIの活用テストを実施していると発表した。ジェネレーティブAIとは、人工知能の一種で、プロンプトを使ってテキスト、画像、音楽などの新しいコンテンツを作成することができる。

フェンドリー氏によれば、クレイトスの次のステップには、ヴァルキリー、マコ、タクティカル・ファイヤージェット・プロジェクトを含むクレイトス・ディフェンスが製造したようなシステムのコストメリットを強調しながら、乗員ミッションと非乗員ミッションのバランスを洗練させることが含まれる。

「我々の焦点は常に手頃な価格であること、そしてXQ-58のような画期的な技術を低コストで、スライドやレンダリングではなく実際の製品、システム、技術でいち早く市場に投入することである。「そのことが、今日の予算環境や世界的な出来事に対応するための成功につながると信じている。

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