ジャーナリズムと写真の分野で国際的に事業を展開しているAP通信社は、ベストショットをNFT(Non-fungible token)という形で販売します。そのために、同機関はPolygon(MATIC)にホストされた専用のマーケットプレイスを使用します。
NFTとしての写真
国際的な通信社であるAP通信社は、プレスリリースを通じて、NFT(ノンファンジブル・トークン)のプラットフォームを立ち上げることを発表しました。
また、AP通信社のメンバーが撮影した歴史的な写真を購入することができます。
NFTsプラットフォームのウェブサイトでは、購入可能な最初のコレクションに優先的にアクセスするための登録がすでに可能となっています。
このコレクションでは、現在活躍中の写真家の作品や、ピューリッツァー賞などを受賞したスナップショットなどを紹介します。
一般公開は1月31日を予定しており、宇宙、戦争、地球をテーマにした写真を展示し、特に気候変動の危険性を訴える予定です。
醜いパキスタンの女性を撮影したシリーズで知られるエミリオ・モレナッティなど、著名な写真家の写真も用意されています。また、Oded Balilty氏の写真も販売されます。

One of pictures that be offered for the purchase on the future Associated Press platform (Source: Associated Press)
非営利事業
AP通信によると、NFTはそれぞれ価格が異なりますが、収益は「事実に基づいた偏りのないジャーナリズム」のための資金として再投資されるとのことです。
各NFTには、それぞれのショットに関する特定の情報を含む、独自のメタデータが含まれます。
撮影日時、撮影場所はもちろんのこと、どんな機材やレンズを使って撮影したかなども含まれます。
AP通信社は、報道機関としては初めてではありませんが、その仕事の一部を形骸化しています。NFTの形で記事を販売したメディアQuartzや、同じ形で記事を販売して50万ドルというささやかな金額を手にしたNew York Timesなどが記憶に新しいですね。
A platform hosted on Polygon
AP通信はその記事の中で、NFTsのプラットフォームは、それ自体がイーサリアムのブロックチェーン(ETH)をベースにしたPolygonネットワーク上でホストされると述べています。
実際、PolygonはEthereumのサイドチェーンであり、ネットワーク上で行われる取引のコストを大幅に削減することを目的としています。
通信社は、ブロックチェーンを用いたNFTプラットフォームなどの展開を専門とする米国のXooa社と連携していきます。
今回の発表について、製品、ビジネス開発、フォトライセンシングの責任者であるDwayne Desaulniers氏は次のように述べています。
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175年にわたり、AP通信社の写真家たちは、世界の最も偉大な物語を、今もなお心に響く痛烈なイメージで捉えてきました。[中略)Xooaの技術により、これらのコインをトークンとして、増え続ける世界中のNFTコレクターに提供できることを誇りに思います」とコメントしています。